自身の障害が原因で対人関係に苦手意識を持ってしまった、30代女性の事例です。利用までの経緯先天性の視覚障害があり、視覚障害とは別に発達障害の疑いもあったFさん。昔から自分の障害を受け入れられず、中学卒業後もご自身の特性からなかなか就労に結びつきませんでした。就労のサポートと自宅以外の居場所を探されていたご家族が役所へ相談されたことがきっかけで、あいち福祉振興会の就労準備支援と繋がり、その後紆余曲折を経て就労継続支援B型事業所の利用に至りました。重点的に行った支援や訓練対人スキル面に重きを置いて支援しています。生まれつき弱視で単純な視力だけでなく、色覚や光を感知する力も弱いFさん。Fさんは視覚障害が原因で周囲と上手くコミュニケーションを取れなかった経験からか、人との関わりが苦手で遠ざける傾向にありました。自身の言葉遣いは問題がないものの、とにかく「人との会話を避ける」という課題があったFさん。作業中の雑談には参加せず、お昼休みや休憩時間は席を外して一人になろうとするため、職員からなるべく話題を振って会話の中に入ってもらう等、対人スキルの向上を目指しています。好転したことや気持ちの変化未だ人との関わりを敬遠している様子ではありますが、作業中の会話の中で笑顔を見せることが増えました。利用者さんの現況一般企業への就職を目指して、B型事業所の利用を続けています。まだまだ弱視や対人スキルの面で自信を持つことはできていないようですが、Fさんには周囲から求められた動きをスムーズに理解できる強みがあります。また、体力もあり、欠席することなくB型事業所を利用できているので、施設内外の作業を通して自分に自信を持てるよう引き続き支援していきます。