大人になってから発達障害であることが分かった、50代男性の事例です。利用までの経緯学校卒業後、工場作業系の仕事を約30年経験し退職をされたEさん。次の仕事に就くために就職活動をしたものの、なかなか採用に至りませんでした。そのうち貯金が底をつき、生活に困ったため役所へ相談。生活保護を受給し始め、以降10年ほど就職活動を続けていましたが、いくら面接しても就職できませんでした。その後、役所の勧めで、あいち福祉振興会の就労移行支援事業所に相談に来られました。重点的に行った支援や訓練これまで精神科に通院されたことがなく、障害者手帳もお持ちでなかったEさん。支援員が精神科の受診を提案し初診に同行したところ、発達障害の診断が出ました。Eさんは自身が発達障害であるという自覚がなく、特別な支援を受けてこられなかったため、社会性や対人関係に課題がある状態でした。そのため、まずは発達障害や自身の特性を理解していただくよう支援しました。対人関係では、事業所内で他の利用者さんに注意や指示をしてしまうことがあり、対人トラブル等に発展することがありました。他の利用者さんには指示をしないよう、また、周囲について気になることがあれば必ず職員に相談し、職員に対応してもらうように支援していきました。他にも気になることがあれば都度支援員から指摘し、改善していただくよう支援をしました。その他、障害者手帳や障害年金の申請を支援しました。好転したことや気持ちの変化円滑な人間関係が築けるようになり、毎日楽しく通所できるようになりました。障害者手帳を取得され、障害年金を受給できるようになりました。利用者さんの現況一般企業に就職され、1日6時間、週5日間の農作業の仕事に従事されています。障害年金と合わせて収入を20万円近く得られるようになったため、生活保護からも抜け出すことができました。